あとがきにもあるように、これらのエッセイは《音楽雑学帳》というシリーズとして1984年にスタートしたものです。ウィーンに事務局を置くオーストリアの日本人会から当地の日本人居住者(会社の駐在員の方々がその中心でした)向けに発行されていた会報の付録として配られていました。
縁あって「せっかく音楽の都ウィーンに駐在しているからには少しでも音楽の知識があった方が楽しく過ごせるし、日本からの訪問者に蘊蓄を語る際に役立つだろう」というアイデアからスタートしました。
およそ月1回のペースで連載されていましたが、50回になったのを記念に本としてまとめられました。古い情報も多々含まれていますが、今読み返してみると、われながら「よくがんばって書いたなあ」と感慨深い思いも抱きます。お楽しみいただければ幸いです!