おもしろい本に出会った。写真集だ。世界的に活躍している200人の音楽家のポートレートである。撮影は木之下晃。音楽家の撮影においては誰もが一目を置く写真家だ。1984年から85年にかけて小学館より出版された『世界の音楽家』 […]
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『演奏者勝利学』辻秀一
「演奏家のためのメンタル・トレーニング」 同じ著者が執筆した『新「根性」論』という新書を今年6月のブログで紹介したばかりだが、読者ターゲットを音楽家に絞り込んだ、読みやすく楽しい本が出版されたので、重ねてご紹介したい。題 […]
『ヨーロッパ史学史』佐藤真一
今日という日は長い歴史の積み重ねの上に存在する。しかし一口に「歴史」とはいうものの、その範囲はさまざまだ。宇宙の歴史は気が遠くなるような時間の積み重ねだが、その中で地球が生まれ、生命が誕生し、哺乳類が出現し、そこから人類 […]
『新編 音楽家の社会史』西原稔
数十年前に出版された『音楽家の社会史』がこのたび「新編」として再版されることになった。大歓迎だ。歴史の本にありがちな古色蒼然とした内容とは一線を画し、現代の世相につながる接点がたくさん含まれている。今回あらためて読みなお […]
『新「根性」論』辻秀一
メンタルトレーニングのセミナーが花盛りだ。しかし社命ならまだしも、自発的に自分のスケジュールを調整してこうした講座を受講するには、勇気が必要だ。その前に「とりあえず本でも読んでみるか」ということになろう。しかし書店に並ん […]
『富士山を汚すのは誰か──清掃登山と環境問題』野口健
「世界で最も汚い山」という汚名を着せられてしまった日本の霊峰、富士山。世界遺産として登録したい、という気運が盛り上がっていたものの、ゴミ問題が大きなネックになっていた。数年前の報道では「ゴミ処理に関して富士山周辺に位置す […]
『アウシュヴィッツの音楽隊』シモン・ラックス/ルネ・クーディー 大久保喬樹訳
第二次世界大戦が終結してから65年。戦闘員としての体験を自分の声で語れる人も少なくなりつつある。敗戦国となった大日本帝国とともに、ナチス・ドイツの行為を記した書籍は数多い。そうした中で、フランクルの『夜と霧』(筆者の20 […]
『もし大作曲家と友だちになれたなら…』スティーブン・イッサーリス 板倉克子訳
小学校高学年から大人まで誰でも気楽に読める、楽しく魅力的な本である。一般的な“偉人伝”とは違った味わいの、さまざまなエピソードが提供されている。本書を読めば、登場する主人公を単なる偉人として尊敬するだけでなく、愛すべき隣 […]
『バレンボイム音楽論─対話と共存のフーガ』ダニエル・バレンボイム 蓑田洋子訳
バレンボイムは実に多才な音楽家だ。演奏にはたぐいまれな安定感がある。若い時から、「危うさ」を感じさせない演奏がバレンボイムの魅力だったように思う。そして彼のレパートリーの広さと量も並大抵ではない。天才、なのだろうか? ず […]
『生かされて。』イマキュレー・イリバギザ
ルワンダはアフリカ中東の内陸にある小さな国だ。アフリカとは言え高原に位置するため、年間平均気温は19℃と過ごしやすい土地だという。ここに住んでいるフツ族とツチ族の間では、しばしば部族対立が起こった。1994年にはフツ族に […]