2011年夏のFIFA女子サッカーワールドカップで見事優勝した、なでしこジャパン。並みいる強豪、それもドイツを下し、最終戦では今まで1度も勝ったことのないアメリカとの息詰まるゲームとなった。ロスタイムで同点に追いつき、そ […]
紀伊國屋書評空間
『朽ちていった命 被爆治療83日間の記録』NHK「東海村臨界事故」取材班
3月の福島原発事故から半年以上の時間が過ぎた。広範囲の地域に被害がもたらされ、津波によって家を失わずとも戻れない方々がたくさんおられる。これからどうなるのか、子供たちの健康は…などなど心配はつきない。 1986年4月26 […]
『グレン・グールド 未来のピアニスト』青柳いづみこ
グレン・グールドに関する新しい評論が上梓された。「ピアニストとして演奏活動に携わっている現役同業者の視点から見て、グールドの心理と行動を解き明かす」というユニークなアプローチで、同じくピアノ演奏を生業としている私にとって […]
『ピアノと仲良くなれるテクニック講座』パスカル・ドゥヴァイヨン 村田理夏子訳
ピアノの演奏テクニック関連の本は数多い。書き下ろしの解説書や海外の書籍の訳本、そして本書のように音楽月刊誌における連載がまとめられた体裁のものも少なくない。いずれにせよこうした本の読者たちは向上心旺盛で「何かを得よう」と […]
『まんがで読破 若きウェルテルの悩み』ゲーテ
ゲーテといえばドイツの古典文学のなかでもひときわ大きくそびえたつ、大きな山のような存在だ。まさに「歴史に残る文豪」のひとりに違いないが、昨今の本離れ著しい若い世代の人たちにとっては、いささか縁遠い存在だろう。 その昔、テ […]
『原子炉時限爆弾』広瀬隆
「大地震におびえる日本列島──日本に住むすべての人にいま一番伝えたいこと」 未曾有の大地震、東日本大震災の揺れと津波が引き起こした福島原子力発電所の事故は、自然の力の圧倒的なパワーと、人知によって制御できることの限界とを […]
『ウィーン・オーストリアを知るための57章』広瀬桂一・今井顕編著
2002年に上梓された『ウィーン・オーストリアを知るための50章』の改訂版が完成した。章の数も7つ増えた上に、旧版では4つしかなかった「コラム」が17にもなった──というわけで、本書には表題の地域に関する詳細な情報および […]
『老いの才覚』曽野綾子
今、評判の本だ。書評を通じて本好き諸氏の興味を刺激し、購入をうながすことなどまったく必要ないと思われるが、自分自身が「親の介護」という現実にどっぷりはまってみての感想を述べてみたいと思う。 私は年齢的に50代後半に突入し […]
『演奏者勝利学 実践ノート』辻秀一
「ベストパフォーマンスを引き出すために」 2009年9月に紹介した『演奏者勝利学』はその後も順調に売上を伸ばし、楽器店の書棚に欠かせない存在となっているようだ。その続編として『演奏者勝利学実践ノート』という冊子が出版され […]
『ピアノと向きあう』奥千絵子
「芸術的個性を育むために」 まさに「かゆいところに手が届く」本である。ピアノの演奏に習熟していく過程で生じるさまざまな課題のとらえ方と、それらを解決するための段取りがわかりやすくまとめられている。あとがきに著者自身がいみ […]