昨年のコンサートステージでは積極的にクロード・ドビュッシーの作品がとりあげられていた。パリを愛し、フランス印象派を象徴する魅力的な作品を数多く創作したドビュッシーの生誕150周年を意識してのことである。ドビュッシーが創作 […]
投稿者アーカイブ: WPUs160001862
『僕らが育った時代1967-1973』武蔵73会
手前味噌ながら紹介させていただきたい本がある──というのは、本書には私自身が担当した部分(“武蔵の時代──親子関係のひずみ”)も含まれているからだ。いや、それだけではない。書評空間の評者のひとりである西堂行人(舞台芸術) […]
『ベートーヴェン』平野昭
「作曲家 人と作品シリーズ」の中の一冊だ。9月に刷り上がったばかりだから、ベートーヴェンの伝記として、現時点では世界でもっとも新しいものだろう。ベートーヴェンの生涯を追った伝記の部分とともに活気にあふれた言葉でまとめられ […]
『ピアニストになりたい!』岡田暁生
「芸術家である」ということには、単に一芸に秀でているだけでなく、人間としてのバランスがとれていることも含まれるのではないだろうか。「エキセントリックな」という評価が先行するアーティストは別にしても、人生をかけてひとつのこ […]
『どうして弾けなくなるの? 〈音楽家のジストニア〉の正しい知識のために』J. ロセー、S. ファブレガス
演奏家に特有な局所性ジストニアという病気をご存知だろうか。4月の書評『ピアニストの脳を科学する』でも触れた病名だが、この疾患に関するきわめて詳細な書籍が出版された。バルセロナ(スペイン)にある音楽家専門治療施設「テラッサ […]
『安倍圭子 マリンバと歩んだ音楽人生』レベッカ・カイト
マリンバという楽器をご存じだろうか。平たくいえば大型の木琴だが、木製の鍵盤ひとつひとつに共鳴パイプがつけられ、ふくよかな、味わい深い音が出るように設計されている。もともとはアフリカの民族楽器だったものが、さまざまな工夫に […]
『チェンバロ』久保田彰
まずは単純明快に感想から述べよう。コンパクトながらも手にした時に充実した質感を感じられる、とても美しい本である。内容もこの本ならではの貴重なもので、クラシック音楽ファン、とりわけバロック音楽愛好家にとっては愛蔵して決して […]
『来世は野の花に』秋山豊寛
「鍬と宇宙船 II」 2007年に出版された『鍬と宇宙船』の続編である。ジャーナリストだった秋山は1990年12月に日本人初の宇宙飛行士としてソ連の宇宙船ソユーズに乗り組んで宇宙ステーション・ミールに行き、そこから美しい […]
『教養としてのバッハ』礒山雅・久保田慶一・佐藤真一編著
「生涯・時代・音楽を学ぶ14講」 私が教鞭を執っている国立音楽大学には、いくつか自慢できるものがある。そのひとつは図書館だ。http://www.lib.kunitachi.ac.jp/にアクセスした後にページ下部のWe […]
『ピアニストの脳を科学する』古屋晋一
脳科学・身体運動学からひもとく、音楽する脳と身体の神秘」 ピアノストの指の動きと、それをコントロールする脳の活動の関連が、とてもわかりやすく書かれている。「練習して弾けなかったことが弾けるようになると、脳や身体はどう変わ […]